こんにちは!保健師のはずきです。
今回はダイエット中の方なら1度は耳にしたことがある、「代謝」についてのお話です。
努力は見えないのにスタイルを維持している方に「代謝がいいから」などと話していること、ありませんか?
また保健指導をしていると、体重を落とす事ができた方も、その後にリバウンドをする方も多くおられます。
このような方にお話を聞いてみると、極端な食事制限のダイエットだけをしていて、ご自身の生活習慣を良い方向にチェンジ出来ていない背景があるように感じます。
せっかく努力してダイエットされたのに、本当にもったいないと思うことも。
そこで今回は、「代謝」についてしっかりお伝えし、リバウンドしにくい代謝をアップしながらダイエットするコツを説明していきます。
そもそも代謝ってなに?
「代謝」と調べると、学校の生物で習うような、難しい内容が出てくることがあります。
ですが、ダイエットしたい方に覚えておいて欲しい「代謝」とは、エネルギー代謝とも呼ばれるものです。これは人が飲食で摂取したものを、体内で変化させてエネルギーに変換し活動を維持することです。
代謝をエネルギーの面から見たものがエネルギー代謝と呼ばれます。
代謝の種類
それでは、私達が生きていくために必要としているエネルギー「代謝」の、3つの種類を見ていきましょう。割合の大きな順に挙げていきますね。
①基礎代謝
人が1日で消費する総エネルギーの内、1番多くを占めるのは基礎代謝と呼ばれるものです。
これは身体の基礎機能の維持に使われるエネルギーで、全体の約60~70%を占めています。
1日寝たまま過ごしても、生命維持のために必要不可欠なエネルギーです。
基礎代謝、全体の中でも大きな割合を占めると思いませんか?
そしてこの基礎代謝のうち、筋肉で消費されるエネルギーの割合が22%となっています。
基礎代謝量は年齢と共に減少していきますが、これは加齢に伴って筋肉量が減少していくことも要因の1つです。
参照:基礎代謝の年代別表 出典:加齢と基礎代謝(厚生労働省 eヘルスネット)
②活動代謝
運動によるもの+家事など日常生活活動で使われるエネルギーが、活動代謝と呼ばれます。
全体の約20~30%を占めます。
この割合はみなさんの活動量によって、かなり個人差があります。
1日の総エネルギーの消費が多いか少ないかは、この活動代謝によって大きく変わってきます。また同じ活動をしても、筋肉量が少ない方は多い方よりも消費エネルギーは小さくなります。
③DIT(食事誘発性熱産生)
食事をした後、消化吸収し、その1部のエネルギーが体熱となって消費されます。
食後に身体が暖かくなる経験をした方は多いと思いますが、これがDITによるものなんですね。
全体の約10%を占めます。DITは食事摂取量によって変動します。
代謝アップの4つのポイントを実行して、リバウンドしにくいダイエットを
①自分でアプローチできる!筋肉量を増やすこと
代謝に占める基礎代謝の割合は、60~70%と多くを占めますが、臓器が活動するための代謝(基礎代謝中の約60%)を、自分の努力で上げることは難しいですよね。
ですが筋肉量を減らさない・増やすことは、自分の努力で可能です。
また筋肉量を上げることは、基礎代謝+活動代謝を同時に上げることにつながります。
年齢を重ねると基礎代謝は落ちていきますが、筋肉量を維持することは、この減少をゆるやかにすることにもつながります。
また筋肉量が増えると、年々気になる見た目にも、少し自信がもてますよね!
筋肉量を増やすために効果的なのは、大きな筋肉にアプローチすること!
特に全身の筋肉の50%を占めるとも言われる「大臀筋」と「太もも」の筋肉を鍛えると、より効果的に筋肉量を増やすことができます。
また下半身の筋肉を鍛えることは、これから先も元気で活動する為に、とても重要です。
②適度な身体活動を行いましょう
個人の活動量によって大きく差がでる活動代謝も、忘れてはいけません。
忙しい日々の生活の中で定期的な運動の機会を持つことは、とても難しいことはよくわかります!
それでも「ダイエットしたい!」と思っている方は、毎日の活動を少しだけ工夫してみませんか?
- スーパーで店内に1番近い駐車スペースに停めていた→少し離れた所に停めて歩く
- 家事の時間→スクワットやつま先立ちをする
- ドラマを横になりながら観る→ストレッチしながら観る
- 座っている時間を少しでも減らす→立って過ごす時間を増やす
③食事内容の中でタンパク質を意識しましょう
筋肉や皮膚・血液を作り出すための原料は、タンパク質から多く取り入れています。
筋トレを頑張っても、口からタンパク質が入ってこないと原料不足になります。
まずご自身が、毎食どのくらいタンパク質を摂っているが、確認してみましょう。
必要量は年齢や体格によって違いますが、私はわかりやすい指標として「手ばかり」をよく紹介します。自分の片手の手の平サイズを、毎食の目安にするといいですね。
④水分摂取を心がけましょう
ご自分が1日に口から摂る水分の量は、意外としっかり分からないものではないでしょうか?
充分な水分摂取は血流を良くして、栄養素や酸素を身体に届けやすくなります。
注意としては冷たいもの。身体を冷やすだけでなく内蔵の機能の低下させてしまいます。
温かいものや常温の水分の摂取を心がけましょう。
まとめ
代謝アップにつながるポイントや、ダイエットと代謝の関係がご理解いただけたでしょうか?
年齢を重ねることで、これまでと同じ生活ではダイエットが難しくなってきます。
ご紹介したの代謝アップの4つのポイントを心がけることで、皆さんがリバウンドしにくいダイエットを達成する手助けになれば嬉しいです。
息子ラブな小学生男児のママ。保健師として10年以上働くが、仕事と家事・育児のバランスは常に試行錯誤。仕事中はスイッチオンだが、それ以外は非常にぬけている。