ダイエットをするとき、摂取カロリーを意識する人が多いと思います。しかし摂取カロリーを減らすことばかり考えていると、必要な栄養が不足してしまい、肌荒れや体調不良に陥ってしまうことがあります。
健康的なダイエットをするためには、摂取カロリーと消費カロリーの関係性を理解することが必要です。今回は摂取カロリーと消費カロリーのお話をお伝えしていきます。
Contents
摂取カロリーと消費カロリーについて
「カロリー」とはエネルギーの単位です。 1kcal とは、1ℓの水の温度を1℃上げるために必要なエネルギーのこと。つまり、カロリーが高いということはエネルギーが多いということになります。
身体に必要なエネルギーは年齢・性別・生活活動強度により違いますよ。
・摂取カロリー
食べ物などから摂り入れるエネルギー量のことです。
・消費カロリー
人間が1日に自然に消費するエネルギー量のことです。
基礎代謝+生活活動代謝+DIT(食事誘発性熱生産)=消費カロリー
基礎代謝60~70%
生命維持のために必要なエネルギー量のこと
生活活動代謝20~30%
運動などを行ったときに消費されるエネルギー量のこと
DIT(食事誘発性熱生産)10%
食事をするときに消費されるエネルギーのこと
カロリーの収支と目標摂取カロリー
ダイエットをするうえで、摂取カロリーと消費カロリーの関係は重要になってきます。自分の現在の体重や目標の体重におけるエネルギー必要量を把握出来れば、摂取カロリー量を調整することが出来ます。
ダイエットを成功させるには
「消費カロリー>摂取カロリー」となるようにしましょう
摂取カロリーより消費カロリーが多くなると、摂取したエネルギー量は消費されます。
それに加え、足りなかったエネルギーは体内に蓄えられた脂肪をエネルギーに変換し消費されるので、ダイエット効果が期待できるのです。
「消費カロリー<摂取カロリー」となってしまっている場合は注意が必要です!
消費カロリーより摂取カロリーが多くなると、余分なエネルギーが皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられてしまいます。
1日に必要なエネルギー量は性別・日々の運動量により個人差があります。また、年齢における基礎代謝量の違いもあるので、まずは自分のエネルギー必要量を把握しましょう。
必要エネルギー量の計算方法
1日に必要なエネルギー量は以下の計算式で求めることが出来ます。
必要エネルギー量=基礎代謝量(基礎代謝基準値×参照体重)×身体活動レベル指数
基礎代謝量や身体活動レベル指数は以下の表を参考にしてください。
男性の参照体重における基礎代謝量
年齢 (歳) | 基礎代謝基準値 (kcal/kg 体重/日) | 参照体重 (kg) | 基礎代謝量 (kcal/日) |
18-29 | 23.7 | 64.5 | 1,530 |
30-49 | 22.5 | 68.1 | 1,530 |
50-64 | 21.8 | 68.0 | 1,480 |
65-74 | 21.6 | 65.0 | 1,400 |
女性の参照体重における基礎代謝量
年齢 (歳) | 基礎代謝基準値 (kcal/kg 体重/日) | 参照体重 (kg) | 基礎代謝量 (kcal/日) |
18-29 | 22.1 | 50.3 | 1,110 |
30-49 | 21.9 | 53.0 | 1,160 |
50-64 | 20.7 | 53.8 | 1,110 |
65-74 | 20.7 | 52.1 | 1,080 |
身体活動レベル
身体活活動 レベル | 指数 (18-69歳) | 生活内容 |
低い(Ⅰ) | 1.50 | 大部分が座位の静的な活動が中心 |
普通(Ⅱ) | 1.75 | 座位中心だが移動や立位での作業等がある。軽いスポーツや外出等もある。 |
高い(Ⅲ) | 2.00 | 移動や立位の多い仕事従事者。活発な運動習慣をもっている。 |
例を挙げてみますね!
40歳女性、54kg、身体活動レベル(普通)レベルⅡの場合
21.9×54.0×1.75=約2,070kcalとなります。
1日に必要なエネルギーの量がわかったら、摂取カロリー量を調整してみましょう。極端な食事制限はしないこと!筋肉量が減ってしまうと基礎代謝量が落ちるため、痩せにくい身体になってしまいます。
どれくらい摂取カロリーを減らせばよいのでしょうか?
これは、1カ月にどのくらい体重を減らしたいのかによって変わります。極端なダイエットはリバウンドを起こしやすいので、1カ月に落とす体重は、最大でも自分の体重の3%までを目安にしてくださいね。
例:体重が60kgの場合。2%なら1.2kg
脂肪1kgを減らすのに7,200kcal必要なので、脂肪を1.2kg落とすためには7,200kcal × 1.2kg =8,640kcalを消費する必要があります。つまり1カ月に1.2kgの脂肪を落としたい場合は1日に288kcal減らせばよいのです。この場合、ご飯(白米)普通盛りが約250kcalとせんべい1枚分約50kcalくらいですね。
私がオススメする方法は、以下の2つです。
- 量を減らしてカロリー減
- 代替食品でカロリー減
例を挙げてご説明しますね。
(例1)量を減らしてカロリー減
毎食ご飯(白米)普通盛り(150g)約250kcal→毎食ご飯(白米)軽め(100g)約150kcal
3食で300kcal減となる。
(例2)代替食品でカロリー減
おやつでドーナツ1個約300kcal→せんべい1枚約50kcal
約250kcal減となる。
バニラアイス1個約350kcal→低カロリーゼリー2個約50kcal
約300kcal減となる。
ご飯や間食をなくしてしまうのは、とってもツライですよね!ですから、「少しだけ減らす」「低カロリーのものに替える」ことをすれば、ストレスもなく続けられると思います。ぜひ試してみてくださいね。
摂取カロリーを少しだけ減らしながら、同時に適度な運動によって消費カロリーも増やす方法
食事制限中心のダイエットは肌荒れや体調不良に陥ったり、ストレスも溜まったり…。引き締まったボディラインは作れないと言っても過言ではありません。
先ほど、「量を減らして」「代替食品で」カロリーを減らすことをオススメしましたが…
私が最もオススメする方法は1日に必要なエネルギー量より少しだけ摂取カロリーを減らしながら、同時に適度な運動によって消費カロリーを増やす方法!
この方法なら、筋肉量は維持され、太りにくい引き締まったボディラインを作ることが出来ます。
毎食ご飯の量を減らすのではなく、朝夕など2食分だけ減らして(約200kcal)、30~40分のウォーキング(約100kcal)をしても良いです。ご自分に合った方法を選んでくださいね。
まとめ
まずはご自身の摂取カロリーと消費カロリーのバランスを考えましょう!食事制限のみのダイエットはせず、適度な運動をして引き締まったボディライン作りをしてくださいね。
男の子3人のママ。チャレンジ精神旺盛で、現在、病院勤務(専門職)、ダイエットインストラクター、アロマセラピストなどの資格を活かしてパラレルワーク中。産後、怠っていた自分磨きを再開し、6カ月で13kgのダイエットに成功!